ai

ミリオンダラー・ベイビーのaiのレビュー・感想・評価

ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)
-
2023年、130本目。

人生の不条理と儚さ、素晴らしさが全て詰まっていた。
アカデミー賞受賞作で気になっていた本作、こんなにも胸が抉られる結末だなんて知らずに観てしまった。

ボクシングを通じてトレーナーのフランキーと堅い絆で結ばれ、ボクサーとしての頭角を現し勝利を重ねたマギー。
貧しい生まれながらにして掴んだ栄光はアメリカドリームそのものだった。
そんな彼女に呆気なく訪れた絶望に、言葉がなくなった。

ひたむきなマギーと出会いフランキーの心がほだされていく過程、彼女に寄り添う姿、苦悩と葛藤に苦しむ姿、すべてに胸を打たれた。
元ボクサーのエディとフランキーの信頼関係も好きだ。
マギーの家族には最初から最期まで嫌悪感しかなく、改めて血の繋がりって何だろうと思わされた。

自分がマギーでもきっと同じように願ったと思う。
彼女が見せた最後の笑顔だけがせめてもの救いだが…あまりにも残酷で美しい物語。
ai

ai