hydrangea

ミリオンダラー・ベイビーのhydrangeaのレビュー・感想・評価

ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)
3.5
暗闇の演出が印象的。
ある時は人物がスポットライトを当てられたかのように浮かび上がり、ある時は画面内で重厚な額縁を作り、ある時は風景全体に心象を映すような深みを与えていた。
ラ・トゥールの絵のように。
映画館の暗闇とスクリーンの暗闇が溶け合う状況で観るべきなのかも。

登場人物、誰も憎むことはできない。
彼女の家族も、反則した対戦相手も…
人生は選択の連続で、辛い境遇に押し流されて、本当とは違う道を選んでしまうものだから。
クリント爺さんはそれを知っているから、間違えを犯すのが怖くて、せっせと教会に通っていたんだと思う。
最後の行為は、神との対話の後、もしかした自らが取った初めての選択なんじゃいかなぁと…

個人的には「どんな状態にせよ生きてりゃいつかはまた会える。死んだら絶対にもう会えない」が信条。

女性ファイターたちの面構えがみんなカッコよくて憧れる…

モーガン・フリーマン、顔も渋いけど、声も激渋

アメリカって土地が広大だから、ここにいなくても、どこかにいるって思えるのかもね。
hydrangea

hydrangea