すごくいい映画、アカデミー賞独占も納得がいく。
演技はメインの３人すごくいい。これ以上にない、というほどに。ボクシングに対する哲学が熱い。ブルースのある目つき。顔つき。これだけで眼福ものなのだが、苦言を呈したい。
中盤までの脂ののったボクシングシーンは圧巻だが、ライセンス剥奪に決まってるでしょ。大問題だよ。世界中のボクシング関係者、ファンが黙ってないと思うよ。亀田の親父がちょっとセコいしたくらいで、追放する業界だ。
ラストの展開についても、俺は熱心なプロレスファンだからこれも苦言なんだけど、ハヤブサや帝王高山を思い出して欲しい。
美しい終わり方だとは思う。認めてあげたい気持ちはあるし、涙してしまったけれど、クリントンイーストウッド監督の考えは、老成に唾棄していると思う。
老熟の悟りとは違う罪をイーストウッドは抱えている。そう思った。映画の余韻に浸らせて欲しかった。
