果糖

天使の果糖のレビュー・感想・評価

天使(1937年製作の映画)
4.5
扉を介した部屋から別の部屋への移動は、都度世界から別の世界へと移動しているということの暴露。だからクライマックスの帰還に奮い立たされる。反作用としての大島弓子『ロストハウス』。パリでの一度目の別離も、はじめて夫婦写真を目撃する間男も映さない。かわりに画面におさめられるのは、食べ残しのステーキと、つけっぱなしの照明。男二人の後ろ姿がマレーネ・ディートリッヒを迎え入れる三人の邂逅ショット、凄まじい。豊かな含みに満ちた会話劇にも感激。
果糖

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