三四郎

天使の三四郎のレビュー・感想・評価

天使(1937年製作の映画)
3.4
終幕は夫と出てゆく後ろ姿。
なんだか安心してしまった。
ヘイズ・コードの影響でこう終わらなければならなかったんだろうけど、なんだか最後取ってつけたような終わり方だった。
良くも悪くもない映画。
個人的には、映画としてではなく物語としてならなかなかどうして好きだな。キャスト全員変えれば名作になり得る作品ではなかろうか。

ディートリッヒ自身は自伝においてこの作品を“凡作”と一刀両断したようだが、俳優二人が微妙だったんじゃないかなぁ。
夫役を口髭の生えた重厚感のある俳優にして、不倫相手役にはもう少しハンサムな俳優を持ってきた方が良かったんじゃないか?
不倫相手と言っても、一夜を共にしたわけでもなく、ただ食事して散歩して愛の言葉を囁いただけの清い関係だけれど。

ストーリーは、1932年のドイツ映画『夢見る唇』のある意味ハッピーエンド版と言えるだろう。
三四郎

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