花売りの老婆が捨てられた花を拾う演出でもう涙が出て来る。
ラストのドアを介した心理描写の畳みかけには完全に参った。
役者はみな好演ながら、とにかく素晴らしいのはディートリッヒ。
夫に鬱憤をぶちまけ…
凄すぎて2回連続で観てしまった。
「映さない」「語らない」事で圧倒的な映画的豊かさを獲得している何とも高貴な作品。
筋としては、外交官であり仕事人間の夫に不満を持つ妻が、パリで夫の戦友と知らずに出会…
このレビューはネタバレを含みます
内容は通俗的な「夫婦の話」なのに、ルビッチが演出すると映画的な心理劇になる不思議さ。しかしその心の機微を感じさせるために敢えて「心理劇」から遠ざけようとする粋っぷり。
冒頭の宿帳の記名シーンから、…
大人の三角関係を洒落っ気たっぷりのユーモア(実際会場でも度々笑いが起こった!)と、多くを語らず私たち観る側に想像させる洗練された演出、カッコよすぎるショットの数々!
ラストシーンは全身が痺れる程気持…
最初に大公妃の出てくるシーンや、3人で食事をするシーンなどの、見せない演出が相変わらず冴えている。
あと、電話越しにピアノで弾いている曲を聴かすのとかも感心しちゃいますよねー
解説書を読んでいると…
エルンスト・ルビッチ④
これほど「見せずして見せる」「語らずして語る」ことにこだわって作られた映画を他に知らない。
ルビッチ作品のなかでも大人度、洗練度はピカイチな分、コメディ度は若干抑えめ。
…
ルビッチ⑤
直接的な表現を避け、食器やピアノといった小道具を用いて微妙な心情などを巧みに表す。高級で洗練された演出力。
扉の向こう側を見せず、想像力を掻き立てるシークエンス。
そして何より夫に選択…