このレビューはネタバレを含みます
良作。プロセスがどの様な軌跡であっても消失点は一方の対蹠点にはなり得ないし伽藍同士が痛め付けあっても血飛沫は一面すら染めない。
其処から先は無明で、試打を鎖さんとする光の礫が一様に曲がり連なっては道を閉ざしてしまう。我々の祖も其処にありて、美しさと引き換えと言う甘美な呪いに於いて、件の後悔に満ちた余生を進めてしまう。
クライマックスの、ファンに対する言葉達は、従前の、娘や踊り子、はたまた社会との別離無くしては語れないもので、本懐は失う事により形を成したんだね?
全てを失ってプロレスしかその手に残らなかった漢の、ぶっちゃけもう、やるっきゃ無いっしょ笑!的な乾いた熱情は今際の際