Kumonohate

友よ静かに死ねのKumonohateのレビュー・感想・評価

友よ静かに死ね(1976年製作の映画)
3.8
まずはアラン・ドロンのカーリーヘアに度肝を抜かれる。だが、見終わってみれば、頭の切れるギャングのリーダーなのに純真で天真爛漫で子供っぽい、という人物を演じるにあたっては必要な措置だったのかも知れないと思う。…なんていうドロンのヘアスタイルに象徴されるように、作品そのもののトーンも明るく軽妙で、拳銃を派手にぶっ放すワリには死ぬのはたった一人だけという、妙に健康的な内容である。

そして耳に残る旋律が繰り返し何度も登場するシンプルなテーマ曲が良い。全編通じて使われているのはほぼこれ1曲だけなのだが、アレンジを色々と変えることで様々なシーンに使い分けられている。従って、作品のトーンはほぼこの楽曲によって制御されている。

ストーリー的にどおってことはないし、深いことを言っているワケでも無いし、アクションが凄いワケでもないのだが、ヤケに心に残る作品。気に入った。
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