じょり

抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-のじょりのレビュー・感想・評価

4.4
①シリアスな4コママンガのシリーズもの度 75%(もしくはサウンドノベル)
②非エンタメなのに並のエンタメよりハラハラ度 92%
③ラストにおける実際の最後って多分こんな感じ度 96%

地味なのに最後まで目が離せない。伝統的に切れ味重視なフレンチ脱獄は『穴』と本作だ!
たいていの脱獄ものでは普段の看守の位置とか情報が描かれますが、本作はそれをほぼ映さないため、囚人の見える範囲・聞こえる音で我々も牢の内外を共に想像してしまう…囚人同士の現実的で最小限なやり取りや主人公の孤独と信念も相まって、少しずつ着実に浸透してくるブレッソン流の感情移入マジック恐るべし。内面と向き合うフォンテーヌの独白に寄り添い耳を傾けてました。各ショットの工夫もさりげなく効いてます。マッチョじゃなく眼光のみ鋭い主人公だからこそ良い、1つの様式美を打ち立てた名作。
じょり

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