ポスターなどのヴィジュアルイメージから勝手にクライムアクション作品かと思ってたが全く違って渋めのケイパーものだった。
犯罪歴があった為ジリ貧状態のCAのパムグリアがカッコいい。
アフリカ系だけじゃなくアジア、ラテン系のルーツを持つ為いわゆる黒人顔と少し見た目が違う。
対してコテコテのアフリカ系のサミュエルLジャクソンは武器や麻薬を扱う犯罪者。今回もいっぱい喋り仲間内で威張り散らかしてるワルの役だが特に警察に怯えてる小物感が際立つ。
その仕事仲間にロバートデニーロ。何故かどこか抜けてる小悪党という役回り。なんという無駄遣い。
トリッキーな編集やインパクトのある楽曲使いに定評のある他のタランティーノ作品と違い極めてシックな大人の感じの選曲だった。
派手な銃撃戦もカーチェイスもなく犯罪現場も現金の受け渡しをショッピングモールでコソッと行うレベル。
銃は使うが一方的にムカついたり口止めの為に2発ばかり発砲という地味なモノ。
そんな派手さはない作品だが役者の芝居や描写で全然観てられる。
こういうのも悪くないと感じられる大人になったという事かわからないがビターなラストと共に好きな作品に思えた。
お互いあと10年若かったら結末は明るいモノになっただろうにという哀愁がこの作品にはある。