せーや

ザ・ロイヤル・テネンバウムズのせーやのレビュー・感想・評価

4.1
グウィネス・パルトローの
アイラインが美しいねえ。

テネンバウムズ家の三兄妹は天才揃い。
長男は金融、長女は戯曲、次男はテニスと
それぞれの分野で成功をおさめていたが
父が家を出て以来、家族の関係は悪化。
そんな父が、20数年ぶりに帰ってきた。

ウェスさんの家族モノは
ここから始まったんでしょうか。
様々な人々の関わりを描く
シニカルでハートフルな物語。

まずオープニングに
Hey Judeが流れた時点で
この映画、好きだと確信しました。

ウェスさんのオールドロックへの造詣
そして音楽的才能が感じられるのね。
楽曲チョイスが素晴らしいの。

ストーリーは
嫌われものの父と天才三兄妹の関係、
テネンバウムズ家の没落と再興。
これだけ聞くと暗くて重い映画かと思っちゃうんだけど
そんなことは全くないんですねえ。

ウェスさんの手によって
ポップに仕上がっております。

オシャレな色使い、ファッション、セリフ。
この人はとことんアーティストだなあって。

この人の映画で毎回驚くのはキャスト。
ベン・スティラーにグウィネス・パルトロー
オーウェン&ルーク・ウィルソン兄弟
さらにビル・マーレイ、ジーン・ハックマン
アンジェリカ・ヒューストンなどなど
輝かしいばかりの名優揃いで。

アメリカの三谷幸喜といったところかな。
三谷さんよりウェスさんのが好きなんだけどね(笑)。

家族をやり直すには?
家族に必要なものは?
父の優しさ?母のたくましさ?
家族が笑顔でいられるには
いったいどうしたらいいんだろうか。

最後の展開はわかっていても
なんだかグッとくるんですよねえ。

お茶をすすりながらのんびり見られる
心を落ち着かせたいときに見たい座禅映画(なんだそれ)。
それがウェス・アンダーソンなのです。
せーや

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