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『夜の悪魔』に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

3.9
不死となり怪物となるか
人間として限りある生を生きるか

めちゃ面白くてビックリ!
見る前はロンチェイニーJr.のドラキュラに若干不安感を覚えてたんだけど、なかなかイケてるビジュアルで「カッコイイじゃん!」ってなった。

本作はユニバーサルによるドラキュラシリーズ3作目。『魔人ドラキュラ』『女ドラキュラ』ともに吸血鬼の脅威をメインに描いていましたが、ここに来てドラキュラを人の本質を炙り出すための駒のように扱い、冒頭に書いた「人間としての在り方」を問う力作に仕上げていました。

今作では主人公ケイが婚約者フランクとの結婚直前に、ドラキュラという「魔」の誘惑によって心を奪われてしまったがための悲劇といった感じの内容。前半ではケイとドラキュラとの関係性を少しずつ描き出し、後半ではフランクを通して表層の物語の奥底に観念的な内面の戦いを炙り出すような作風となっていました。

本作の面白いのはやはりクライマックスで、ドラキュラを滅ぼしケイと一緒になろうとするフランクを警察が追うという物語となっていくのですが、表面的に捉えるとフランクは何も悪いことをしようとしてるわけではないんです。でも警察が必死になって彼を追う。

ケイとドラキュラ、そしてフランクと警察。この四者をそれぞれの事柄を象徴する駒として配置し、人間は「人間」として生きるべきなのだという、甘美な誘惑の前では消え入りそうなほどに弱々しいけども決して目を逸らしてはならない根源的な信念をかけた深層部分での人としての戦いを見せつけてくる。だからこそ、警察や博士たちはフランクを追う…というより「人」である以上は追わなければならないのです。

複雑な感情がごちゃ混ぜになりつつも、人が「人」であろうとする、辛いけれども覚悟を感じられるラストの彼の表情はあまりにも熱くてウルっときました。

ドラキュラそのものは残念ながらあんまり見せ場はないのですが、ドラキュラという禁断の果実を前にした人の醜さと心の弱さが強烈に描かれた面白い作品だと思いました。

沼の底から徐々に浮かび上がるように現れる棺とか、不自然な動きをする白い煙から現れるドラキュラとか、カッコイイシーンが盛りだくさんで見どころがめちゃ多かったです。背後からマントを広げたドラキュラを捉えたかと思ったらコウモリへと瞬時に姿を変えるとこや、切り取られた空間のあちら側で具現化するドラキュラとか鳥肌もののカッコ良さ!

そういった技術的なところには感動しましたが、やはり映像演出的にはブラウニングの『魔人ドラキュラ』には敵わないな〜って思いました。今作はちょっと安く感じちゃう。とはいえ、私はめちゃ好きです!
ノッチ

ノッチの感想・評価

2.5
アルカード伯爵と名を変えてアメリカにやってきたドラキュラ。

富豪の娘ケイと結婚したが、彼女の目的は…。

『魔人ドラキュラ』『女ドラキュラ』に続くユニバーサル製『ドラキュラ』映画の3本目。

前2作はロンドンが舞台であったが、本作品ではアメリカに舞台を移しており、シナリオもオリジナルになっている。

あと、パッケージあらすじではヒロインの名前がキャサリンになってるけど、字幕ではケイになっていて、例によってどっちが正しいのか分かりません。

とりあえず、ケイとしときます。

今作はアルカード伯爵と名乗るドラキュラ役はロン・チェイニー・Jr.で、同じユニバーサル映画の『狼男』が有名ですね。

啖呵を切っている時などはそれなりに貫禄があります。

だが、先代ベラ・ルゴシの妖しい気品には程遠く、なんともヒトのよさそうな筒井康隆みたいな雰囲気です。

名前の「アルカード」というのは"ALUCARD"。

逆さに綴れば"DRACULA"ってことです。

原題は『SON OF DRACULA』(ドラキュラの息子)となっていますが、邦題の『夜の悪魔』の方が本編にはあっているような気がする。

というのも、ロン・チェイニー・Jr.扮するアルカード伯爵はドラキュラの息子ではなく、よって原題は偽りということになる。

また、本篇での事実上の主要人物はルイーズ・アルブリットン演じるケイと、ロバート・ペイジ演じるその恋人フランクです。

この映画のヒロイン、ケイもドラキュラに狙われる。

しかし実はこの女がとんでもない悪女で、物語は思わぬ方向に展開してゆく。

ドラキュラ映画初の悪女ものであり、タイトルの『夜の悪魔』は、ドラキュラよりこの女にこそ相応しい。

この映画は、怪奇色というよりは愛憎劇の向きが強い。

また、今までの作品と違い何故かコメディ風味が漂っているのだが、最後のシーンあたりはシリアスである。

そして「吸血鬼」という存在の扱いが軽く、「忌むべき者」という要素が全然無い。

逆にその不死者としての体質を利用して「幸せになろう」という、吸血鬼映画としては異端である。

他にも、アルカードという名前、ドラキュラが蝙蝠へと変身する初のショット、陽の光の下白骨化する初のショット等の、初物尽くしである。

まぁちょっと情けないドラキュラを観たい時にはちょうど良い映画かと。
私たちは“不死者”よ、不滅なのの巻

モノクロ
ユニバーサルドラキュラ三作目
アルカード伯爵と名を変えてアメリカに来たドラキュラ伯爵のお話…かと思えば、そのドラキュラを利用して永遠の命を得ようとする女性のお話がメインプロットでした
つまりドラキュラは主役ではなく脇役に
ただお話自体は意外と面白いです
彼女の思惑に困惑する婚約者の彼が選択した切なくやるせないラストの表情ががまた良くてですね
さらに特殊技術の向上が凄くて霧からドラキュラに、コウモリからドラキュラに、またその逆もある撮影技術の進歩に感動します

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