totokim888

アンネの日記のtotokim888のレビュー・感想・評価

アンネの日記(1959年製作の映画)
5.0
過去視聴作品…。
当時…テレビで鑑賞…。

映画があるべき意味…。
あるときは…お腹がよじれるほど笑い…。
あるときは…痛快なアクションに度肝を抜き…。
あるときは…止めどなく流れる涙で魂が洗われる…。

しかし…この映画は…上記の全てに当てはまらない…。

そう…この映画は…。
『考えさせられる映画』『考えなきゃ…いけない映画』

本来なら…映画の評価や感想を書くべき場所だけど…。

私は敢えて…『何を感じたのか』を記したい。

『人が人を殺す』
しかも…大勢の人を…何の意味もなく…残酷に…。

この感覚や神経が…どうにもこうにも理解できない…。
何がどうなって…こんなことになってしまったんだろう…。
こんなことを書くと『何を当たり前のことを言ってるんだ』
そう言って…鼻で笑われるかもしれない…。

でも…『なんで…?』って言葉しか…出てこない。

自分の血を吸ってる『蚊』でさえ…叩くのをためらう。
だって…生きてるから…動いて飛び回ってるから…。
それを…自分の不都合だけで…自分の気分次第で…。
『命の停止』ボタンを押して…いいものなのか…。

次に…ユダヤ人をかくまって支援した人々…。
口では…『私だって…絶対にかくまってあげる』
そう…強い語気で言い放つ…。
でも…実際には…どうなんだろう…?
自分自身に問いかけるけど…答えは見つからない…。

映画の中で唯一…救いだったのは…。
あんな状況の中でも…『喧嘩』したりするんだなって…。
ごく普通の感情までは…失われていなかったんだなって…。

遠い昔…私が20代だった頃…。
『アウシュヴィッツ展』に行ったことがある。
大きなガラスケースの中に…数え切れない長い髪の毛たち…。
その中には…可愛い『三つ編み』の髪の毛が無数にある。
胸が押しつぶされる…。

子供の写真が一人一人…映し出されてる…。
この写真の子たちの前で…涙が溢れる…。
本来なら…満面の笑顔で映ってるはず…。
愛する父母に抱きしめられて映ってるはず…。
『ごめんね…。あんな時代に誕生させて…。』って思う。


最後に…私の父の戦争体験談があります。
『火垂るの墓…アニメ版』のコメント欄に記しています。
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