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アンネの日記のkiiikoのレビュー・感想・評価

アンネの日記(1959年製作の映画)
4.2
小学校の図書館に並んでいた漫画の伝記本、数が少ない女性主人公のものは繰り返し読んだ記憶があって、その中の一つがアンネ・フランクの伝記。この作品は日記に残っている部分だけ描いているけど、その前後の出来事を知っているとこの苦しい抑圧された時間でさえなお救いがある時間に思える…。フランク一家の味方をしてしまいがちだけど、きっとそれぞれに言い分があったに違いない。こういう環境にあって背筋の伸びた人間でいられるか、全く自身がないな…。

今の日本は特に"安全"を当たり前に思いがちだけど、人間の社会は敵を作るとどこまでも冷酷になれるということを頭の中においておいて、なんとか対話で解決出来る状態に保たなければいけない。いとも簡単に世界は変わってしまう、対岸の火事ではない。

ティーンの若く瑞々しい感性と視点でこれが書かれたこともすごいけど、失われずちゃんと後世に受け継がれたことも良かったな…。
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