このレビューはネタバレを含みます
ナチス軍兵士がやって来た時の、全員が入り口ドアを見ているシーンが忘れられません。
『希望』という言葉がオットーの口から出ましたが、後に何が起こるかを知りえないこの時点では、戦況も好転しつつあっただけに、決して慰めなだけではなかったと思います。
主人公アンネの移ろいゆく心境もうまく表現されていますが、何よりあの狭い空間の中でいつ終わるとも知れない潜伏生活を強いられなければならない各人の精神的苦痛は相当なものであったでしょう。時として利己的になりながらも、アンネの父親オットーを中心にみんなが協力し、2年以上もの長きに渡り潜伏を続けたのは、見事というと表現は悪いですが、素晴らしいレジスタントだったのではないでしょうか。
戦争と暴力は絶対にあってはならない。