Nao

アンネの日記のNaoのレビュー・感想・評価

アンネの日記(1959年製作の映画)
3.9
1945年、ナチス占領下から解放されたアムステルダム。
強制収容所から想い出の屋根裏部屋に戻って来たオットーは、娘アンネの書いた日記を見つける。

アンネやその家族がどんなに辛い思いをしたのか。
映画を観ただけで理解したという気持ちは毛頭ない。
ただ、細部に渡る事実や家族との関係など知らない面を沢山知ることが出来たのは良かったと思うし、むしろ鑑賞して多くの人に知ってほしいなと思った。
辛い中でも希望を持ち、家族を大切にし、明るく生きようとした姿は感動というより驚異的だった。
悪いことを悪いと捉え過ぎない父の後押しが不謹慎ながらもどこか素敵。
揉めるのは当然としか思えない。
言いたくないことも沢山言い合ったに違いない。
それこそが生きようという人間の生存本能なんだなと。
息を呑むシーンや臨場感がヒシヒシと伝わり手に汗握る。
反面に歌をうたったりするのを見るとちょっと緊張感が和らぐ。
アンネの結末はご存知の通り。
それでも懸命に生きた証は紛れもない史実として鮮明に脳裏に刻まれた。
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