FREDDY

サーティーン あの頃欲しかった愛のことのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

イービィ役のニッキー・リードが、自身の実体験を基にキャサリン・ハードウィック監督とともに脚本を執筆した、多感で傷つきやすいティーンの少女の苦悩や母親との関係に焦点をあてた人間ドラマ作品ということで。印象としては、「思春期」を題材とした作品にありがちな内容が描かれており、日本でいうところの"ケータイ小説"のような負の連鎖が次々と主人公の心を蝕んでいくのだが、とくに真新しいものはなく、あらすじだけをなぞれば面白みに欠けるかもしれません。だが、本作が魅力的に感じてしまうのは、これがイーヴィ・ザモラを演じたニッキー・リードの実体験を基にした物語であり、13歳の彼女が脚本を手掛けたものであること。そして、メラニー・フリーランドを演じたホリー・ハンターやトレイシー・フリーランドを演じたエヴァン・レイチェル・ウッドなどといった女優陣の演技がとても素晴らしく、ありきたりと思えたあらすじにリアリティを感じられた。あと、「ドラッグ」「自傷行為」「セックス」など、前文で例えたケータイ小説に欠かせないアイテムが散りばめられた、13歳の少女・トレイシーが人生を踏み外していく様だけを描いたものではなく、思春期よりもしっかりと家族ドラマが紡がれていたことが良かったですね。ホリーやトレイシーらが辿る行く末がとにかく気になり、最後まで目が離せずにいました。観る価値はあるかと。
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