いののん

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちのいののんのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

なんか、良い話っぺぇので観るのが億劫。ってか、良い話だから観るのが億劫って、どうかしてるのわかってる。良い話にそう簡単に騙されないぞと、全く売られてない喧嘩を自ら買っちゃってるのもヘン。誰に頼まれたわけでもなく、自分でチョイスして観るくせに。こんなナメた態度で映画観てごめんなさい。でも、わたしが勝手に心のなかで、〝スウェーデンの至宝〟とお呼びしているステラン・スカルスガルドさんが冒頭から出演されていたので、すぐに態度を改めた。チョロいぞ自分。今月ずっと『この手のなかの真実』という本を読んできて、その本のなかでカウンセラーが主人公とずっと対話を続けてきて、長い苦しみの果てにようやく光を見出すという超絶長いお話を読んできたので、この映画の話はストンと自分の心に落ちた。カウンセラーに限らず、痛ましい過去ゆえに固く心を閉ざした人に伴走していくことはとても大変だけどとても大切で、誰かにとってわたしもそうであれたらと、それは強くそう思う。それはなにも一方通行なのではなく、双方向の話であり、互いに信頼を寄せていくのが素直に良かった。天才青年をマット・デイモンが演じているけれど、脚本がマット・デイモンとベン・アフレックということで、なんか天才青年を地でいくようでそれにも驚いた。ロビン・ウィリアムズの笑顔はどうしてあんなにも優しくて悲しくて優しいのでしょう。涙が出る。
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