こにい

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちのこにいのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

印象に残ったシーンは3つ。

一つ目はショーンが奥さんとの出会いの話をするところ。恋愛の話って老若男女だれとでも同じ温度感で盛り上がれる唯一の話題かもねぇ。ショーンのナンシーとの出会いからその後の結婚生活に後悔は全くないと言い切る思いの強さにジーンときて泣いた

二つ目はランボー教授が
私には解けない
普通の人間には君と私の能力差は見抜けないが私には見抜ける
君に会っていなければ夜も安眠でき絶えず君を脅威に感じることもなかったろう
才能を投げ捨てるのも見ないで済んだ
って言うところ、、
自分にはないものを持つウィルに対して恐怖心を抱きながらも間違いなく多くの人から賞賛を得られるその才能をなんとか日の目に見せてあげたい、その才能の価値がどれほどのものかわかってしまうが故にそれを無下に扱うウィルが腹立たしい、そういうランボー教授の複雑な心境があまりにも伝わりすぎた。無念としか言いようがない、苦しくて泣いた

三つ目はウィルがNSAの面接を受けるシーン。
暗号を解読したら友達がクビになることに繋がるとな。守られる命がある一方で多くの命を殺してしまうことになる。そこまでわかってしまうからなにもしないというのも本音で、でもすべての職業は誰かのためとなり、職業に優劣はないともいう。結局なにがしたいのかわからない、ただ世の中への苛立ちをぶつけるウィルの知的さと同時にこどもっぽさが浮き彫りになるのが印象的。

終わってからもなぜかしばらくしくしく泣いた
人を突き放して試してしまう疑り深いウィルなので、そばに居続けてくれたひとたちは懐の深いひとたちばっかりね。あんなウィルにぴったりの人たちおる?生産性のないしょうもない不毛な時間を笑って楽しく過ごせる友達と、ありのままのウィルを好きでいてくれるガールフレンド。
どうしてもウィルとショーンの関係性に胸打たれた印象になってしまいがちなんやろうけどこの2人がこの映画のメインではないし、ショーンとランボー教授の大人たちが熱くなってなんとかウィルを良い方向に向かせてあげたいと奮闘するところがこの映画の厚みを出してるところです。100%名作 💮
こにい

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