ゆずきよ

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちのゆずきよのレビュー・感想・評価

5.0
ここのところ派手なドンパチ映画を観ていた事もあり、じっくりと腰を据えて映画を観たいなと。
理想は映画館でしたが年度末なので難しそうで、4月までおあずけの可能性が高いです。
観ていた気がしていたけど実は初鑑賞でした。

物語は、素行は悪いが頭は良い青年が、自らの境遇と自己肯定と戦いながら日々を過ごすお話です。
主演、脚本はボーンする前のマット・デイモン。
共同脚本と助演にアニマルクラッカー前のベン・アフレックがいます。
この2人が本当に幼馴染っての凄く無いですか?
これを初めて知った時の衝撃を超える出来事は人生で数えるほどしか無いです。
マット・デイモンは仲間には良いやつなんだけど大人には反抗するという様な役で、天才ですけどわかりやすい悲壮感のあまり無いタイプの天才です。
やがて大学教授の目にとまってカウンセリングを受けたりします。
このカウンセリングがめちゃくちゃ良い。
カウンセラー役はロビン・ウィリアムズ。
残念ながらすでに亡くなってしまっているコメディアンの方です。
心に響く台詞が多く、画面で見ているだけでカウンセラーを受けている気持ちに。
たまに差し込まれる下品な言葉のシーンさえ無ければ子供達にも観て欲しい。
凄く美味しい料理なのに辛いからオススメ出来ないみたいなもどかしさです。
全然関係無いけど窓やガラスに文字や数式を書くのは、日本だと福山雅治くらいしか知りませんけど、アメリカとかだと普通なのかな。
後半は好転していく境遇と対照的に心を開けないマット・デイモン。
周囲との軋轢があったり折角の彼女とも喧嘩する始末。
ここでこれまであまり印象に残っていなかったベン・アフレックの登場です。
ここのシーンが私的には一番心に響きました。
台詞の一つ一つに重みがあって、それぞれがそれぞれの想いで他者を尊重する様子が伝わってきます。
終盤は伏線を回収しつつ小気味良いメロディとエンドロールへ。
余韻を僅かに残しつつ終幕です。

私としてはかなり心に残る作品でした。
響いた名台詞も多かったし結末も含めて心の棚に並べたい作品の一つとなりました。
何かに迷う事があった時、自分の本当の気持ちがわからなくなった時にはまた観たいと思います。
ゆずきよ

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