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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちのkojikojiのレビュー・感想・評価

4.2
No.1632年 監督:ガス・ヴァン・サント
脚本:ベン・アフレック、マット・デイモン

 ロビン・ウィリアムズとマットデイモンの「目」が美しい。
二人の目がなんと色んな表情を見せてくれることだろう。

 とりわけ、
 誰も思うだろう、
ロビン・ウィリアムズの「優しい目」。
こんなに優しい目は、滅多に見れるものではない。
何も語らなくてもわかる「優しさ」
どうやったらこんな表情ができるんだろう。
人が人を本当に愛したことがあったら、こんな表情になるのだろうか。
深い優しさ。瞳の奥を、本当に覗いてご覧。

 自分の好みの要素がこの物語には凝縮している。言うことなし。

 基本はサクセスストーリー
主人公は下賎な下町育ち
ところが既成概念を打ち破るぐらいの恐ろしい天才なのだ
なのに仲間内では謙虚
優しいのに心に傷があって、素直になれない
そんな彼を見守る人がいる。カウンセラーの先生と恋人。この先生がロビンウィリアムズ。境遇が彼と同じだから、彼の気持ちが痛いほどわかる。

ここで、彼が心を許すのに、焦らして焦らして、そしてそれがラストを盛り上げてくる。

 よくよく考えると、一つのパターンで、ありふれたドラマなのだが、ベンとマット、二人の脚本と演技がずはらしくて、観始めたら止まらない、やっぱり胸を打たれ泣いてしまった。

 前回観た時は気づかなかったが、共同脚本のベン・アフレックの位置付けも素晴らしい。彼がいるから主人公が引き立っている。昔の映画を観ると必ずこんな友達が傍にいた。例えば「小さな恋のメロディ」のジャック・ワイルドとか。ちょっと例えが悪かったかなぁ。
でもいるよね、こんな脇役。

 二人で脚本書いて、どちらがウィルをやる?って考えなかったんだろうか?
やっぱりウィルはマット・デイモンだろう。チャッキーはベン・アフレックだろう。自分達のことをちゃんと知ってる。
爽やかなラストはまさに「旅立ち」
このシーズンにはドストライクの映画だ。
今年のマイベスト2にした。今のところ。
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