店長

レミーのおいしいレストランの店長のレビュー・感想・評価

4.5
久々に再視聴。

「誰でも名シェフ」名著を読んだネズミが人間を操作して調理する奇抜な設定、それを隠し通しながら成功していくサクセスストーリー、それらすべてがコミカルに飽きる事なく常に新しい体験を視聴者に提供してくれる。

評論家イーゴは決して今の評論家としての地位に胡座をかきかったわけではなく、高い理念で崇高な評論家という仕事で若い才能が冷淡な態度で迎えられるから護るべきであると考えている点など素晴らしい魅力的なキャラだった。

女性シェフが古い男社会で活躍し乗り上がりたいというのは「誰でも名シェフ」、誰でもシェフになれるという強い信念を持って働いている。
伝説の料理人グストーに憧れて集ったシェフは「誰でも名シェフ」に対して強い感情があり、それを見て、ネズミが料理することに対しても理解を示すシーンなど、許容を超えすぎている現象に対する理解が丁寧に描かれていて論理的に破綻していない。

また、定期的にネズミが餌をおねだりしにくるが、あれはレミーが完全に言葉は喋れないがほぼ人間と同じ感覚のネズミだが、彼の中に内在している人間にはなることの出来ない、乖離できないネズミとしての社会性のメタファーであると感じた。
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