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その壁を砕けのmhのレビュー・感想・評価

その壁を砕け(1959年製作の映画)
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冤罪を題材にしたエンタメサスペンス。
独立プロ「真昼の暗黒(1956)」の大ヒットあっての企画だと思われる。
ただし、スタッフが超一流。
監督、中平康。脚本、新藤兼人。音楽、伊福部昭。撮影、姫田真佐久ととんでもない顔ぶれ。
他社でヒットしたもの、他社で活躍した人材をどん欲に取り込んで成功し続けていたころの日活のなせる業。
・主人公は犯人を逮捕した警察官。
・署長の人間がよくできてる。
・こじれることがなく、さくさく進む。
このあたりも特徴的。
昭和三十年代の風景(新潟・長岡、佐渡島、上野)もきれいな撮影で残されて一秒たりとも目が離せない。
土台となっているのは丸正事件(1955年)とのことだけど、ググるとまったく似てなくて笑う。
ハッピーエンドで終わるバージョンの「真昼の決闘」みたいな風情もあってよかった。
日活すげーな。
面白かった!
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