たむランボー怒りの脱出

離婚しない女のたむランボー怒りの脱出のレビュー・感想・評価

離婚しない女(1986年製作の映画)
2.5
ロマンポルノ以降、80年代以降の神代映画の分かりにくさって何なのか。
画面のなかで登場人物が一体どういう理由でどういう台詞を喋っているのか、断片的にしか分からない。全部分からないときもある。

でも画面のもつ「生」のエネルギーは凄くて、話が分からなくても「良し」と思える。
にしても、神代はシナリオを分かりやすくお届けしようという意志が全く持ってないのだと思う。

神代作品を擬音で表すならば「フラフラ」「ブランブラン」「フワフワ」といった感じかな。
この映画でもショーケンがシャンデリアの電球を変えようとするシーンでは、階段から身を乗り出すショーケンの身体が今にも落ちそうになっており、またシャンデリアも危なっかしくブラブラと揺れている、その動き自体がサスペンスになっている。

神代作品の映像は役者とカメラの「動き」そのものがサスペンスになっている。

話はいまいち分からんけど、セリフは良い。
ショーケンがふざけてやる「恋の天気予報」みたいなのが凄く良い。