面白いが、全編がミュージカルになっていて地のセリフが全くないトリッキーさもある。
OP、もの悲しい音楽に合わせて行き交う雨傘を真上から映すショットがめちゃくちゃキマってて、洒落てる。
鮮やかな色遣いで画面が常に華やか。色調が整えられていて全てが美しい。
最後、実際には2人の間には現在も愛情が残っているが、それでも現在の状況をある程度は幸福と感じているし、それを壊すことを拒んだものと捉えた。
（他の方のレビューで、給油するガソリン種類はスーパーとレギュラーどちらでもよいと答えることは、お金を持ってしまった故に選択することを放棄してしまっているという事で、その点彼女はかなしい存在なのだと解釈していて、そういうのもあるかもなと思った。）
2人の間に産まれた子どもが存在しているという事実が、それまでの全てを哀しくも肯定している。ラストの余韻が良い。
