じょん

蝿の王のじょんのレビュー・感想・評価

蝿の王(1990年製作の映画)
3.4
この映画を1行でまとめると
「無秩序な子供たちの楽園」
ゴールディングの小説が元ネタ。2番目の映画化された本作は、子供たちが無人島に漂着し、生きていく中で、仲間割れを起こしていく作品である。
物語は大きく文明のルールに則る側vs島に適応する側で進んでいく。
しかし見ていて切なくなる。映画では一瞬だが、話の中では長い年月が経過しており、いつ帰れるか分からない、もう帰れないかもしれないという見えない不安と常に戦い続けている。それに加え、子供たちは年齢も低く、無垢である。彼らは次第に戦争を発生させ、死者を出していく。中でもアルフについていたピギーが攻撃を受けた場面では、もはや無秩序とかした世界で、そこに正義も悪もなかった。
この作品はイギリスによって制作されているが、イギリス文学は児童小説に空想性や教訓を教え込むものでは無かったのか…もはや強いものが全ての実権を握ってしまう方が正解というメタファーさえ感じるほど、一方的であった。
最後にはもやもや。やっぱり悪は絶滅させたいので。
じょん

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