シト

ノルウェイの森のシトのレビュー・感想・評価

ノルウェイの森(2010年製作の映画)
3.1
久しぶりにこんなに夢中になる小説に出会いました。
この映画があることは知っていたので
原作を読んだら、すぐに鑑賞するつもりでした。
そして、昨日原作を読み終えたため鑑賞。

まだ作品の記憶が新しいうちに、と観ました。

作品全体の空気感、雰囲気は
しっかり映像化されてると思いますが
それぞれの個性、キャラクター、重要な要素が
細かく、そして大胆に、ごっそりと抜け落ちているところがあり残念。

仕方ないといえば仕方ないですが
あれ、こんな風に描くんだ?というところが所々あった。

例えばラストシーンと
レイコさんとわたなべくんのシーンなんかは
やはり、二人で葬式をやるところから
二人の情事のところは
映画では、レイコさんから重苦しく頼む雰囲気ですが
原作では、わたなべくんも同じことを考えていた、と記しています。

そういった点で、原作になるべく忠実にという心意気は掴めましたが
残念な箇所がありました。

また、緑についても
もっと、火事を眺めるシーンや
髪型を変えたことに気づいてくれず
手紙を書いて当分会わなくなるシーンなどは織り込んでほしかったです。それが、彼女の可愛いところであるからです。

点数は3点台前半ですが
原作が良いこと、またこの原作の雰囲気は確かに忠実に描けていると思うので

原作を読んだ人は、楽しめる映画です。
映画だけ見ると、繊細に且つ大胆にごっそりといってるので
全体像が見えにくいと思います。


最後に一言、、、、、

直子がわたなべくんに
あなたの存在が重荷であると
発狂するシーンも
やはり少し違うかな、と思いました。

ぼくは、決してハルキストではないですが
ノルウェイの森は、めちゃくちゃ好きです。
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