だい

人間の條件 第3部望郷篇/第4部戦雲篇のだいのレビュー・感想・評価

2.1
相変わらず文句と愚痴の権化・梶。

いやまあ上官たちも相当な屑揃いとはいえ、
それでもさすがに、
口を開けば文句と愚痴をひたすら上から目線で言ってくるやつが自分のチームに入ってきたら、
それはストレスも溜まるというもの。


第1・2部の時も書いたように、
何かを成し遂げるためには少しずつ進めていきなさいと。
何故いきなり全否定から入るのか。

「軍隊ってこんなに糞なんですぅぅぅ!」
って描きたいんだろうけど、
どんなに正しくても文句ばっかり言ってるやつが要らん子扱いされるのは現代の会社組織でも一緒やからな!


ただ、
工場の時と違って、
否が応でも訓練等の戦争系実務に携わらざるを得なくなった結果、
逆に周囲も梶を認めざるを得なくなってくるというのは皮肉。

最初に反撥招いてなければ、
そうやってたら発言権得られるのにね。


足手まといが足手まといのままだと、
交戦時に部隊が危機に陥るし、
それで責任負わされるのは上官だし、

やる気を出させるのに根性論しかなく、
反発心で頑張らせようとする人も、
世の中にはいるのだ。
それ以外の方法がわからない人も、
世の中にはいるのだ。

だからまずそれを理解してあげなければいけない。
それを理解しないで、
人道的に俺が正しい!お前らは屑だ!
って、
それはお前、我が儘でしかないよ。



家族のことを大事に思うんだったら、
理想なんかよりもまずは、
きちんと生きて帰ること。

誰かを救いたいなら、
まずは救える立場に自分が就くことなのだ。
だい

だい