カント

僕らのワンダフルデイズのカントのレビュー・感想・評価

僕らのワンダフルデイズ(2009年製作の映画)
3.3
オッサンのロックバンド人情喜劇。

藤岡テっちゃんが胆石で退院する際、主治医が胆のう癌の話題をしていた。
テっちゃん本人には告知されず、家族は明るく振る舞う。

余命半年と知ったテっちゃんは息子の文化祭のバンド演奏を見て、自身の高校時代のロックバンド「シーラカンズ」の再結成を決意。
皆、50代ともなると世間の荒波をモロに受けていて世知辛く、簡単に引き受けてくれない。

酒屋のオッサン、栗田。
不動産屋のナベ。
広告屋の山本。
弁護士のアキラ(渡米中)

ドラムのアキラの代わりに来てくれたサポートメンバーは…
な・な・なんと…稲垣潤一!!

軽く腕試しにドラム・ソロを見せる稲潤の華麗なドラムだけで、この映画の評価が上がる(笑)

目指すはナイスミドル音楽祭!

楽曲提供は、赤旗配達の経験もあるアカの息子、奥田民生。
曲は、わざと中年バンドのカッコ悪さとダサい感じを見事に表現しています。

負債を抱えた不動産屋のナベが、にっちもさっちも行かない切実さがリアル。
中小零細の経営者が自殺する一歩手前の
心境が沁みる(涙)

ナイスミドル音楽祭の他の出場バンドのレベルが、とにかく酷くて見るに耐えない。
2015-9-5
カント

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