あまのうずめ

姑獲鳥の夏のあまのうずめのレビュー・感想・評価

姑獲鳥の夏(2005年製作の映画)
3.1
昭和27年夏。関口巽は古書店京極堂の中禅寺秋彦に20カ月の妊婦がいると聞いたとやって来る。関口は探偵榎木津の事務所で久遠寺涼子に失踪した義弟牧郎の生死は兎も角理由を探って欲しいと依頼される。涼子の妹梗子こそが妊娠20カ月の妊婦だった。


▶︎ホラーやオカルト、怪談の類は苦手だが冒頭の『不思議なことなど何も無い』との中禅寺のセリフに助けられ見進めることが出来た。

実相寺監督が不気味な雰囲気を存分に出し、原田知世といしだあゆみの演技と池辺晋一郎の音楽がそれに輪をかけている。原作は未読だが少し傾けた構図に酔いを感じ存分に世界観に浸れた。細かな月齢を表示しチャプターとする工夫も一役買い振りまかれた伏線も全て回収され爽快感すら感じた。本人がちょい役で出演するおまけ付き。

WOWOW『阿部寛特集』にて。