「魍魎の匣」も同じ。
時間潰しに途中で辞めてしまおうという気持ちでWOWWOWを見始めたら、2本を見通してしまった。
ホラーとも、SFとも、ミステリともつかない、鏡花世界に倣って百鬼夜行世界とでも名付けるしかない、京極夏彦のドグラマグラな味わいもさることながら、戦後間もない1950年代という背景と、旧制高校OBめいた登場人物の相関が面白すぎるのだ。
古本屋兼陰陽師の中禅寺、神経衰弱小説家の関口、超能力探偵の榎木津、中禅寺の妹にしてカストリ雑誌記者の敦子、刑事の木場の旦那、などなど。
……3作目が作られなかったのは、なぜだろうか。戦後日本つながりで、今秋公開「ゴジラ-1.0」に乗じてでも、製作されないだろうか。