だた

殺人者たちのだたのレビュー・感想・評価

殺人者たち(1964年製作の映画)
4.0
盲人学校に入ってくるサングラス姿のクルー・ギャラガーの手悪さが怖い。明らかな対象を一瞥する動作もあるのだが、最初はほぼ全盲だからものをやたらめたらベタベタ触るのかと思ってしまった。花瓶の花の匂いを嗅ぎまわる仕草が強烈。眺める間があったらすぐに手をつける。そんな即物的な荒っぽさに理性の対話など通用しない野蛮と冷血が示される。男から鈍器を取り上げ、アンジー・ディキンソンに手をあげる速さ。そして死に様すらもロングショットのみであっけらかんと処理される。

脇腹を打たれたことでおそらく降車にもたついているリー・マーヴィンは映さず、ナンバープレートのある下方に向けてカメラを待機させるドン・シーゲルの遅さに対する類稀な感性にハッとする。
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