大傑作
トニー滝谷は元々自分は孤独なのだと、それが普通なのだと思い込み、妻の存在(幸せだった記憶)を消すことでしか生きていけなかったのだろう。
空虚な部屋を埋め尽くす妻の服。それはトニー滝谷の空…
20年も前なのに色褪せない作品。原作は村上春樹『レキシントンの幽霊』の中の短編のひとつ。前に既読。その世界観を損なうことなく美しい。すごく良かった。
特異な出自により孤独に慣れて孤独が平気なトニー…
人は、はなから一人だと孤独に陥ることはないけど、愛しい存在が生まれると、孤独を知ることになる。
だから、愛しいものを持ちたくはない。
孤独の暗闇がとても怖いからだ。
大好きができると、別れが痛いくら…
抑えた色調が、何とも言えない孤独感や虚無感を感じさせる。作品の中に漂う空気感がもう村上春樹の世界という気がする。ずっと語りが村上春樹さん独特の文体で話しているので、余計にそう思うのかも。今までにノル…
>>続きを読む何度観ても美しくて恐ろしいほど孤独。主人公が抱く空虚を、静謐な映像と演技 そして言葉で強烈に語ってくる。
イッセー尾形の身体から滲み出る悲しみと、宮沢りえの虚像のような佇まいがマッチして一秒たりとも…
このレビューはネタバレを含みます
ずっと前から観たかった作品。映画館で見られて嬉しかった。
とてもとても好きな作品で、今後何度も見返したくなる作品だった。孤独をなぞるように静かに物語が展開していく。
孤独が当たり前の主人公。家族…
村上春樹作品の映画化で成功したやつ。淡々とした語り口と演技で、孤独と喪失が描かれる。ずっと流れ続けてる坂本龍一の音楽がかなり良いし、イッセー尾形と宮沢りえの表情と演技も良かった。暗い話の割に不思議な…
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