カルダモン

鮫肌男と桃尻女のカルダモンのレビュー・感想・評価

鮫肌男と桃尻女(1998年製作の映画)
4.5
90年代終わりのエネルギッシュなカルチャー感に酔い痴れる。
原作は望月峯太郎の同名漫画。原作はニヒルさが魅力的ですが、映画版はスタイリッシュとコミカルを全面に押し出している。なにより色彩と衣装デザインが秀逸で、本来は不要であるはずのチンピラ共に対してさえ抜かりのない個性を植え付け、場面によって花を持たせる。そうか、セリフやアクション以外にも役を輝かせることが可能なのかと感心してしまう。
中でも山田のファッションと車が最高で、この映画で初めて我修院達也という存在を知った当時の私は強烈なショックを受けたのでした。あのキャラクター造形は一体何なのでしょうか?山田の、山田としか言いようのない存在感にいつしか浅野忠信よりも目を奪われている。公衆トイレの一幕は、そこだけ取り出してみてもショートムービーとして成立するくらいで。ドナドナをめっちゃ美声で歌うとか、物語と無関係なディテールがとても良いんです。
ヤマトのヤ!マッチのマ!タバコのタに濁てぇ〜ん!!ヤ・マ・ダ、山田でぇ〜す!
真似したくなる笑

エンジン全開で加速していくオープニング。脇役までフィーチャーしていくの本当に最高https://youtu.be/B8ff9SgrXhk


余談
部屋の整理をしていて公開当時に買ったポスター2種(浅野忠信がパンイチ)が発掘されたので思い出しレビュー。

余談2
我修院達也が語る山田の誕生秘話を見つけました。
https://youtu.be/PhX_vAA5KWg