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ミラノの奇蹟のフクのレビュー・感想・評価

ミラノの奇蹟(1951年製作の映画)
4.0
絵に描いたようなユートピア幻想の映像化作品である(多分に共産主義的)が、デ・シーカの映画的遊び心が実に楽しく映画としての魅力に溢れている。
資本家は資本家としての、また貧困地域の住民は貧困地域の住民としての人間のどす黒さをきちんと描いているあたりも興味深い。
貧困者たちはラストで箒に乗って空の向こうのどこかへ行ってしまったが、それはハッピーエンディングなのかなどといろいろに解釈できる謎の結末とも言えそうだ。
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