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ミラノの奇蹟のBOBのレビュー・感想・評価

ミラノの奇蹟(1951年製作の映画)
3.6
カンヌでパルム・ドールを獲得した、デ・シーカ監督のファンタジードラマ。

底抜けの明るさと親切心を持つ孤児院出身の青年が、ミラノ郊外の不毛地を活気溢れる貧民街に変えていく。

「鼻は鼻。指は5本。」🕊️

ネオレアリズモとファンタジーを組み合わせたような幻想的風刺劇。想像以上にファンタジー色が強くて驚いた。リアリズムというよりシュルレアリスムという方が近いかもしれない。

金持ちと貧乏人の対比と分断をこれでもかと明確に描いておきながら、根本的には人間皆同じなのだとする纏め方が秀逸。無欲だった人間が強欲に。人間の持つ底なしの欲望に対する痛烈な風刺があった。

太陽の光を求めて移動する人々の画がユニーク。写実的な貧民街のセットや、白煙、幽霊、ラストのフライアウェイといった特殊効果、視覚効果も見物。

主人公トトは、リアルキャベツ太郎ですやん。笑

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