よしまる

電撃フリント・アタック作戦のよしまるのレビュー・感想・評価

3.7
 デレクフリントの活躍を描いた「GOGO作戦」の続編、「アタック作戦」。タイトルだけ聞いてもどっちがどっちかいつまで経っても覚えられない。どころか、つい先日まで「電撃フリント」ではなく「GOGOフリント」と信じていた。DVD持ってるのにw

 前回は登場編で、フリントの魅力をたっぷりと描いた意欲作であったが、今回は導入から本格的なスパイスリラーの趣で、アクションにも磨きがかかり陸海空、さらに宇宙へと息をもつかせぬ展開に終始ハラハラさせられっぱなしだ。
 あ、ややウソですww

 マジメに書くと、一作目のいわゆる3バカ博士が悪党に加担してというお話から、今回はウーマンリブを背景に敵味方とも女性が大活躍するお話。続編としての方向性や広げ方はしっかりしており飽きさせないし、舞台も冷戦下のソ連や宇宙にまで飛んで画づくりとしても時代性を感じられて楽しい。侍女たちを総入れ替えするとか、イルカ語を習得するとか(この伏線には爆笑)、とにかく盛りだくさんなのだけれど、前作にあったスタイリッシュさは薄まり、ドタバタで散漫な印象になってしまったのが残念。

 特に後半に行くにつれてなんだか学芸会みたいになっちゃったなぁと思ったら、wikiによると途中から監督不在で、残ったスタッフと役者で撮りきっただって。そんなことある?ww

 ジェリーゴールドスミスによるスコアも相変わらずノリノリで、ラロシフリンもびっくりのモダンジャズの傑作。近年復刻された2作コンピサントラがサブスクでも聴けるのでぜひ。

 おそらくもっと優秀な演出家がいれば更に更に面白い映画になっていたに違いない。けれど、これはこれで、いや、これでいいのだ。
 1作目がダメだった人は別として、そこそこ楽しめた方には2作セットで観ることを強要しますw