イチロヲ

電撃フリント・アタック作戦のイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
女だけの理想郷を築き上げようとする女賊の陰謀を駆逐するべく、完全無欠のスパイ(ジェームズ・コバーン)が再び立ち上がる。前作「電撃フリント GO!GO作戦」のヒットを受けて製作された、スパイ・アクション第2弾。

フェミニズム精神を昂らせている女賊が、宇宙開発事業団(男だけの組織)と共謀しながら、永遠不変となるユートピアの創造を目指す。男性との対立を扇動する「ラディカル・フェミニズム」の思想に対して、女好きの主人公が揺動を仕掛けていく。

女賊がアメリカ大統領をニセモノとすり替えるところからドラマが開始。女誑しの主人公が、女性ばかりの敵対組織に飛び込んでいく、という構図が大きな醍醐味。美人局に翻弄された主人公の上司が、諜報活動に参加する展開も笑える。

前作に比べると、シチュエーション移動とサイケ調のアートワークが後退しており、「007」シリーズの亜流に近くなっているが、ガジェットを駆使した諜報活動と女優陣の華やかさは、一定の水準を保っている。
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