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地球最後の日のdirのレビュー・感想・評価

地球最後の日(1951年製作の映画)
3.0
人間の腐敗に神さまが大洪水を起こした「ノアの箱舟」を大胆に惑星衝突にすり替えたこの映画。かつて方舟が人類を救ったのなら、今度はロケットの出番。

生き残れる側の前向きな脱出奮闘劇であって、娯楽映画のルールは順守してる。恣意的に選抜された搭乗者は、白人のみで三角関係の男女はたとえ淫乱であっても人類の代表として、新天地へと旅立つ。

人類が地球消滅でどうなるのかというのはパニックホラーの要素は控えめで、いくつかの困難を乗り越えて、着実にロケットを建造しちゃう。ロケットの搭乗者側に焦点を当て、取り残された人々の悲嘆はほぼ描かれないので、荒唐無稽に拍車がかかりまくるのがナンセンス。

噴火や大洪水に陥没した地球という画期的な大災害シーケンスを担当したのは、特殊効果マンのゴードン・ジェニングス。地球崩壊という大風呂敷を広げても、それに応えたこの働きだけがこの映画の見どころかもしれない。
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