たてぃ

マレーナのたてぃのレビュー・感想・評価

マレーナ(2000年製作の映画)
4.0
公開されてすぐに鑑賞したはずなんですが記憶になくて…そして10数年後に再鑑賞したら様々な発見が(これが映画の良い所)。モニカ・ベルッチの美貌も含めてw

街一番の美女マレーナに一目惚れした12歳の少年レナートが厨二病をフルに発揮する話なんですが、舞台は第二次世界大戦時のイタリア・シチリア島で街の雰囲気の変わり様が今回の発見でした。第二次世界大戦を舞台にした作品を多く観てる自分にとってはこれだけで充分満足です。

作品序盤に独裁者ムッソリーニの参戦表明の演説がラジオで流れますが、これで1940年6月とまず分かり…そこから連合軍の上陸(1943年7月)までの街の人たちの変わりっぷりが…
1940年:市民「負ける気せーへん、将軍様が参戦と言うとるし」
1941年:市民「イタリア軍も頑張ってるけど、なんや!?街の中にイタリア軍の兵士が増えとるやん」
1942年:市民「街の中にドイツ軍だらけやん。我が軍は自国も守れんのかい」
1943年:市民「連合国軍ちゃん、ウエルカムウエルカム。ナチスに関わった奴はお仕置きやでえ」

うーん、この手のひら返し…

それと、マレーナがナチスの軍服を着た男と仲良く並んで歩いてるシーンがあったのですが、その軍服をよく見たらなんと親衛隊SS!と分かり「ひえっ」と凍りついたのは自分だけでしょうか…SSの隊員達はシチリア島撤退後にイタリア全土でユダヤ人狩りをやったり、パルチザンに協力したとの疑いというだけで罪のない人を殺したり…(>_<) 詳しくは「やがて来たる者へ」や「ふたりのトスカーナ」をご覧ください…

戦争さえなかったらマレーナはきっと旦那と幸せに過ごせたことを思うと何とも悲しい物語でした…😢
たてぃ

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