デニス・ホッパー in トラック野郎・宇宙版！ レトロフューチャーなSFガジェットやキッチュなミニチュア特撮が盛り沢山でホント胸がいっぱいになる。無重力ダイナーとか遊園地のアトラクションみたいな宇宙船とか、セットの内装は全部すばらしいし、あえてケバケバしい原色を配したデザインもたまらない。視覚的な多幸感がずっと途切れねぇ。トラック野郎は役にデニス・ホッパーを置いてるだけでもうキャラが立ってるし、悪役も味方も愉快なヤツばかりで超楽しい。しかしこれだけの美味しいネタを用意しておきながら、脚本だけが足を引っ張っているとはどういうことか。せっかく「殺人ロボットを輸送する」というシンプルな目的を用意したのに、展開は行き当たりばったりを繰り返すだけで釈然としない。オンボロな電動チンポやら殺人ロボットの謎触手やら、シーンごとの面白さは最高なのだが、ストーリーの牽引力が弱いため結局は「もったいない」という感想に行き着いてしまうのが惜しい。スチュアート・ゴードンにしては見易くて、彼らしい悪趣味なはっちゃけが少なかったのもちょっと残念。
