このレビューはネタバレを含みます
オリヴァーストーン対カストロ
2009年7月13日 22時33分レビュー
監督、インタビュアー、オリヴァーストーン。
キューバ革命をなしえたフィデルカストロと対談した誠に貴重なドキュメンタリー。
ソダバーグ監督「チェ」を見て興味鑑賞。
オリヴァー監督、「チェ、カストロ」に興味がある方必見。
まずオリヴァーの製作した気高さだけでも評価に値する。
インタビューとニュース映像を混ぜ込んだ映像形式。
オリヴァーのたった30時間の取材で、内容は包括的、表層をなぞる程度なのですが、中身が濃く何よりオリヴァーの肩に手をあてて話すカストロの姿に感動した。
短時間にオリヴァーの培う鋭い質問とまるで達観しきる僧侶のようなカストロの返しは実に素晴らしい。
「説得好き」というカストロの終始一貫の思考と話しぶりに凄みのある偉人オーラを感じる。
識字率、教育普及、政治、ケバラから好きな女優(ソフィアローレン好き)まで対談。
オリヴァーの時に的外れで時に深い知識の話しぶり。
表沙汰よい印象に思えない米のオリヴァーストーン監督にここまで話すカストロを撮れたのはオリヴァーの素晴らしい到達点ではないか!
残念なのは本作がアメリカ上映拒否という偏狭さだ。
ジャケ写真から硬く重苦しい感じですが、対談は友好的です。
追伸
調べるとカストロ、ケバラともに来日し、広島に行ってた事(原爆ドーム視察等)を知る。
その慈悲深さに大いなるリスペクト!