3年前ぶり2回目の鑑賞
前回見た時との感じ方がいい意味で全く異なり、3年の間に自分自身が大きく変わったことを改めて実感した。
映画の中に流れる、言葉に表すことができない親密な時間。何度でも繰り返したいと思える。エドワード・ヤン監督が言う「ただの友達と一緒にいたかのような気分を味わってほしい」というのはこのことなのだろう。
パンフレットをコピーしたものが劇場に展示されていた。
「人生と向き合い、いかに新しい経験を生きていくかということが重要なのだ」という監督のメッセージが、3年前に観た時よりもずっとリアルに肌で感じられる。
あの時はリスクが怖くて新しい人生に踏み込めなかった。
今なら、新しい人生の方がシンプルに思える。
ヤンヤンの言う、真実の半分しか見えていないのであれば、私たちが生きているものはそもそも偽りかもしれないということ。あちこちのショットに反射が取り入れられていることに関しての監督のインタビューを読むと、よりしっくりきた。
ヤンヤンの家族、親戚などいろんな人物の迷いや戸惑いが描かれているが、そのどれもが良い悪いをジャッジされていないのがいい。
自分の抱える問題や迷い、戸惑いを、時々自分自身でジャッジしてしまいそうになるけれど、監督がこの映画でそうしたように、たった一度の人生として愛おしみながら生きていきたい。