このレビューはネタバレを含みます
やっと鑑賞。作品と一体化したくて2回観てしまった。
財布の中は空っぽになったけど、そんなの関係ない、かなり良いものを観させてもらった。ありがとう新文芸座。
画面構成が素晴らし過ぎて、終始涙腺が崩壊しそうだった。
無駄なカット割りが一切ない。移動撮影はNJとシェリーが部屋に向かって別れるところぐらいだったろうか。顔面のクローズアップなんて殆どないのに緊張感がまったく途切れない。
人気のない空虚な空間にフレーム外から飛び込んで来る雑多な物音や人声が想起させるイメージが物語の奥深くに引き込んで行く。
唯一のクローズアップだっただろうか、眠っているお婆ちゃんの皺を刻んだ手と孫娘の艶やかな褐色の肌が触れ合うショットは圧巻すぎる、大切な物に触れるっていうのが如何なることかを視覚と時間で訴えかけてくる。
以下好きなシーンの羅列
風呂場で息をとめるヤンヤン
プールに飛び込むヤンヤン
人の後ろ姿の写真を集めるヤンヤン
監視カメラの中を横切り、最終的にはテニスコートで女子に捕まるヤンヤン
風船を割るヤンヤン
上映会で女の子のパンツをみるヤンヤン
上映会の雨の音で雨の中傘を差すティンティンに繋ぐシーン
アティがガスで倒れたときの長回し
小田との契約があった時の鏡にパンしてからの現実に視野を向けところ
シェリーがNJと別れたあとに涙するときの東京タワー
NJが東京に行くんだと言ったあとのティンティンの表情
ティンティンがお婆ちゃんに許しをもらって夢について語るシーン、目を覚ますと花から蕾が出てるシーン
夜救急車の音で目を覚まし、外をみるヤンヤン。ヤンヤンの視線の絵をインサートしないあたり
母親がナンシーと話してるシーンで反射する街並み。
堤防で波をみているNJ
NJと大田のトランプのシーン。
最期ティンティンがみんなが知らないことをみんなに知ってもらいたい。僕は知らないことが、多いからとお婆ちゃんに言うところ。