さすらいの旅人

ザ・タイガース 世界はボクらを待っているのさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

3.0
当時グループサウンズ人気NO.1のアイドル映画。CATV/日本映画専門映画ch録画視聴。

50年以上前の作品のため、現在は視聴困難作品であるが、ケーブルTVで奇跡の視聴。
本作はタイガースの挿入曲が20曲と多い。その曲は、SFコメディーとしてのドラマ部分と同時平行して歌われるため、どちらかと言うとミュージック・ビデオ的映画と言える。

当時流行していたサイケ調のセット、映像の早回しや熱烈女性ファンが追いかけ回すシーンも多い。これはビートルズ映画の「ハード・デイズ・ナイト」や昔のテレビ番組の「ザ・モンキーズ・ショー」の影響が大きいと思われる。

主役は何と言っても沢田研二だ。現在はダダの太っちょ老人(失礼)であるが、当時は甘いマスクと歌声で人気があった。同じメンバーで、現在は俳優として活躍している岸部一徳も長身の懐かしい姿で出演している。メンバーのセリフ回しは棒読みの学芸会だが、ファンは気にならないだろう。

宇宙人のお姫様とのラブロマンスもあり、ラスト武道館での新曲「銀河のロマンス」披露でドラマは最高調の盛り上がりを見せる。
短期間で製作されたため何か落ち着きのない内容であったが、20曲もの歌があるのでファンは大満足だろう。

本作以降シリーズ2作製作されているが、当時の同時上映番組は「コント55号」や「ザ・ドリフターズ」だったらしい。アイドル映画に対するその組み合わせは東宝映画らしい。