BOB

オール・アバウト・マイ・マザーのBOBのレビュー・感想・評価

3.6
アカデミー外国語映画賞ほか、数々の映画賞を獲得した、ペドロ・アルモドバル監督の代表作。

💃👠💅💄🌹🚬♥️

全ての"女性"に向けた女性賛美映画。事故で息子を失った主人公が、トランスジェンダーの売女、レズビアンの舞台女優、望まぬ妊娠をしたシスター、「乳房のある男性優位主義者」など、何かしらの影を背負った全ての"女性"たちを受け入れていく。

『イヴの総て』ならぬ"母親のすべて"。主人公が母親になる前の出来事が徐々に明らかにされていく。息子を失った母親が、再び母親になる物語でもあった。このミステリー性のあるストーリーには興味を惹かれた。

最後まで興味深く鑑賞することはできたが、共感、感動するまでには至らなかった。論理が破綻しているように思える展開が何度もあった所がその大きな要因。ペドロ・アルモドバル監督の世界観は嫌いではないけれど、得意ではないかもしれない。他の代表作も観てみよう。

オープニングシーンの長回しショットや、車に引かれた息子視点のショットなど、面白いカメラワークがいくつもあった。

『イヴの総て』『欲望という名の電車』
ベティ・デイヴィスに憧れてタバコ。

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