りょーこ

タイタスのりょーこのレビュー・感想・評価

タイタス(1999年製作の映画)
3.5
シェイクスピアの全作品中最も残虐で暴力に溢れた戯曲と言われる「タイタスアンドロニカス」を現代アレンジした162分もの大作

裏切り、復讐はよくあるけれど、子殺し、強姦、拷問さらにはカニバリズムまであるの凄まじかった!

たまに車や銃、スーツやガムテ、ゲーセンまで飛び出すヘンテコなアレンジに頭を抱えるけれど、そこまで自己満足な前衛芸術にはなってないので観やすいのも良き♪

むしろシェイクスピアの難解で説明的過ぎる小難しい台詞も、このハチャメチャ世界観ならばすんなり受け止められるようになってるのが驚きです☆



ローマ皇帝死亡。

英雄タイタス・アンドロニカス(アンソニー・ホプキンス)が推されるも、高齢なこともあり、皇帝の長男サターナイナス(アラン・カミング)を推薦して皇帝とした。

が、強欲クソ野郎なので、弟の婚約者を横取りしたりして、帝国はハチャメチャになっていく。

さらに、タイタスに長男を殺されたゴート族の女王タモラ(ジェシカ・ラング)が皇帝を唆し、次男と三男(ジョナサン・リース=マイヤーズ)、そして愛人のアーロンを使って復讐を計画。

それにより、タイタスの娘ラヴィニアは強姦され舌と手を切断、息子たちは斬首、タイタス自身も手を切断するハメに。

いい加減キレたタイタスは、生き残った弟マーカス(コルム・フィオール)たちと共に罠を仕掛けるのだが……



メモ取りながら観ても名前が覚えられない(笑)

途中からもう、レクター博士とかハゲ、ケツアゴ、イケボとかで脳内変換してましたw

が、これは面白い(=゚ω゚)ノ

きっとシェイクスピア戯曲として舞台で観たら爆睡するのだろうけど、ハチャメチャながらこのアレンジのおかげで緩急もあって楽しめました~

ラスト辺り、バレバレのファンタジーコントがあって、また見事にバレて大変な目に遭うのとか最高☆

あとはとにかくアンソニー・ホプキンスが素晴らしい!
長台詞も小難しい説明台詞も、全くそう感じさせない芝居なんですよ!!

アラン・カミングも滅茶苦茶キモくてムカつくし、ジェシカ・ラングもマジ悪女。

キャスティングもアレンジも楽しい良作でした♪
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