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シン・シティのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

シン・シティ(2005年製作の映画)
5.0
醜い傷跡が顔に残る仮出所中のマーヴ(ミッキー・ローク)に愛をくれたのは、高級娼婦のゴールディ(ジェイミー・キング)だった。
しかし彼女は殺され、罪をきせられたマーヴは復讐を心に誓う。
農場で殺人鬼ケヴィン(イライジャ・ウッド)にハンマーで倒されたマーヴは、この男こそゴールディ殺しの犯人と確信。
脱出したマーヴは、黒幕がロアーク枢機卿(ルトガー・ハウアー)であることを突き止める。
街に戻ったマーヴを、ゴールディの姉ウェンディ(ジェイミー・キング、二役)が迎える。再び農場へ向かったマーヴは、ケヴィンを殺害し、ロアークの元へ進むが、結局警察に捕らえられ、すべての罪を被ることになる。
マーヴは処刑される前に、面会に来たウェンディを、ゴールディとして受け入れるのだった。
ある時、ドワイト(クライヴ・オーウェン)は、恋人のシェリー(ブリタニー・マーフィ)につきまとう男、ジャッキー・ボーイ(ベニシオ・デル・トロ)を痛めつける。
退散したジャッキーは、ドワイトの昔の恋人ゲイル(ロザリオ・ドーソン)が仕切る娼婦たちの自治区、オールド・タウンへ。実は警部補であるジャッキーは、殺人兵器ミホ(デヴォン青木)に殺され、オールド・タウンの協定が崩れる危険に。
街を手に入れようと画策するキャング一味との全面戦争となり、ドワイトと娼婦たちは、ギャングたちを皆殺しにするのだった。
ハーディガン刑事(ブルース・ウィリス)は、引退の日にも幼女殺人犯ロアーク・ジュニア(ニック・スタール)を追っていた。
誘拐された11歳のナンシーを救出したハーティガンだが、相棒ボブ(マイケル・マドセン)の裏切りの銃弾に倒れ、ロアークに罪をきせられる。8年後、出所したハーディガンは、19歳のストリッパーに成長したナンシー(ジェシカ・アルバ)と再会。2人は互いの強い愛を確認し合い、やがてロアーク・ジュニアに復讐を果たす。
だが自分が生きている限りナンシーに危険が及ぶと考えたハーディガンは、彼女を送り出してから、自殺するのだった。
アメコミ界の鬼才フランク・ミラーの傑作コミックを原作の世界観そのままに映画化。
ブルース・ウィルス、クライブ・オーウェン、ミッキー・ローク演ずるタフでダンディな、愛する女のために巨大な権力やギャングに挑む男達の悪徳と裏切りが巣くう街で自分なりの正義を貫く男たちの生きざま、ジェシカ・アルバ、ロザリオ・ドーソン演ずるタフでセクシーなレディーの生きざまとスタイリッシュでハードなアクションに酔いしれました。
一夜の愛をくれた美女の敵討ちに命を張る前科者マーヴ、売春婦が仕切る街の利権を巡る争いに知恵とハッタリで挑むドワイト、猟奇殺人鬼に命を狙われた娘ナンシーを守ろうとするハーディガン。街を牛耳る権力から愛する女性を守るため闘うヒーローに心揺さぶられます!
たっぷりハードボイルドな世界を堪能出来ます。
小池一夫の劇画に影響を受けたシャープ゚なモノクロ映像に、女のドレスや血や車などポイントだけ色づけされた「パートカラー」が斬新で独特なスタイリッシュな映像美があります。
無口な殺し屋ミホの華麗なチャンバラやクライブ・オーウェンやブルース・ウィリスの2丁拳銃やマシンガン乱射やミッキー・ローク演じるマーブとイライジャ・ウッド演じる人喰い殺人鬼ケビンの壮絶なバトルなどのど派手な銃撃戦などの型破りで過激なバイオレンスだけでなく、個性的なキャラクターがせめぎ合う様々なハードボイルド小説や小池一夫の劇画の影響を受けた予想外の展開のストーリー、フィルム・ノワールの基本である詩的で切ないモノローグやアウトロー的な侠気のあるヒーローやクールな音楽をおさえたアクション・ノワールの傑作です。
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