いやんばかんあはん

記憶の扉のいやんばかんあはんのレビュー・感想・評価

記憶の扉(1994年製作の映画)
4.5
土砂降りの雨の中、息を切らしながら森林を走る主観視点のOPから傑作を確信。

殺人容疑で警察の館内に連れ込まれた男をロマン・ポランスキー署長が尋問していく。この会話劇にのめり込む。そして明かされる真実と深まる謎と張り巡らされた伏線の配置バランスの素晴らしさ。主人公の過去の記憶がフラッシュバックでコンマ数秒カットイン。
極上の2時間密室サスペンス。
密室ものは映像が地味になりがちだが、その点もこの映画は撮り方や飽きさせない画面作りに工夫が凝らしてあり見応えしかない。

あとオチね。すごいオチ。全てがひっくり返る。このオチがなくても十分に面白いから、既にグロッキーな相手に必殺技でトドメかけてきたみたいな完封勝利エンド。