ゴン吉

トリスタンとイゾルデのゴン吉のレビュー・感想・評価

トリスタンとイゾルデ(2006年製作の映画)
4.1
中世における背徳の愛を描いたヒューマンドラマ。
ジェームズ・フランコが主演、ソフィア・マイルズがヒロインを演じ、ルーファス・シーウェル、デヴィッド・オハラ、マーク・ストロングらが共演。

ローマ帝国が滅亡し、アイルランド人が、乱立していたブリトン部族を制圧した時代。
トリスタン(ジェームズ・フランコ)は、幼き頃に父母を殺され、コーンウォールの領主マーク(ルーファス・シーウェル)に育てられるが、戦いで死亡する。
王族の儀式に従い、トリスタンの亡骸は船で海に流される。
敵国アイルランドの海岸に流れ着いたトリスタンは息を吹き替えし、アイルランド王の娘イゾルデ(ソフィア・マイルズ)に匿われて看病される。
やがて2人は恋に落ちるが、トリスタンは難を逃れるために帰国する。
その後、マークとイゾルデがブリトン部族の同盟締結のために政略結婚することになる。
果たしてトリスタンとイゾルデの恋の行方は如何に? 

原作は中世の宮廷詩人たちによって語り伝えられた恋愛物語で、シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」のもとになった悲劇。
トリスタンはアーサー王物語に登場する円卓の騎士の一人でもある。
トリスタンとイゾルデの愛、トリスタンとマークの信頼と絆が交差し、三人の複雑な関係が繰り広げられる。
一方、中世ならではの城攻めの戦闘シーンなど、中世の世界観を満喫できる。
トリスタンが最期に選んだのは愛かもしくは御恩への忠誠なのかに注目です。
「二人の愛が一つにとけ合い心を一つにして生きれば 愛は決して朽ち果てず 死を超える」 
美しくも儚いヒューマンドラマが哀愁を誘い、心に染みる。

2024.4 テレ東で鑑賞(サタシネ・吹替:KAN TAKASHIMA訳)
2021.3 テレ東で鑑賞(サタシネ・吹替)
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